2006-07-16から1日間の記事一覧

差異と反復

小品種大量生産が主導したフォーディズムの時代は、一見これは変な話なのだが、つねにあたらしさを追求し、反復を嫌ったモダニズムの時代と重なる。現実の生活は似ているもの、または全く同じものの反復によって構成されていたが、芸術の世界はその対極、即…

江藤淳

加藤典洋『アメリカの影』 引用文 江藤は『成熟と喪失』のなかで、「母」の崩壊 −急激な産業化、近代化による自然なるものの崩壊− によってひきおこされた内面的危機を克服するための方向として「父」性原理の確立ということをあげていた。しかしそこで彼が…

アウラ

アウラ:どんなに近くにあっても、近よりがたい 引用文 The definition of the aura as a "unique phenomenon of a distance however close it may be" represents nothing but the formulation of the cult value of the work of art in categories of spac…

パイロット

記憶は、意識に属するものであるよりは、意識の外部から潜入してくるものであるらしい。それらの多くは意識の流れの「内容」として現前するが、それ以前に意識の流れ自体を方向付ける力として作用しているように感じられる。多分、実体的な観点からすれば、…

ジジェク

ジジェク『斜めから見る』 この分類はかなり興味深い! 主体のリビドー経済における段階 = 資本主義社会の形態 (192頁) 口唇的段階 = プロテスタント倫理の「自律的な」人間 肛門的段階 = 他律的な「組織人間」 男根的段階 = 今日支配的な「病的ナルシ…